【看護師視点】蚊に刺されたくない3つの理由
お子さんがいつのまにか蚊に刺されてる。なんてことありますよね。
蚊に刺されると痒いし、後に残ったりするし嫌なことばかりです。
でも嫌なことってそれだけじゃないんです。
蚊に刺されることで病気になるかもしれないって知ってました?
小児科病棟で看護師として働く私が、子どもが蚊に刺されたくない理由についてお伝えしたいと思います!(大人にあてはまるところもあります!)
看護師視点、蚊にさされたくない3つの理由
日本脳炎・とびひ・小児ストロフルスになる可能性があるからです!
日本脳炎
2014年に蚊が運んできた感染症が流行しました。デング熱です。以降国内での感染は確認されていませんが、約70年ぶりに起きた国内感染ということで大パニックになりました。
でもデング熱は海外渡航者からの感染がほとんどです。
それよりもっと身近に、国内で発生する感染症もあります。
それは、日本脳炎です。日本脳炎ウイルスを持った蚊は毎年発生しているので、感染の機会はなくなっていません。
日本脳炎は、蚊が媒介する日本脳炎ウイルスにより引き 起こされる重篤な急性脳炎です。日本脳炎ウイルスに感染 しても症状が現れない場合がほとんどですが、感染者のう ち100〜1,000人に1人が日本脳炎を発症します。日本脳炎 は症状が現れた時点ですでにウイルスが脳内に達し脳細胞 を破壊しているため、発症者の20〜40%が亡くなり、生存 者の45〜70%に精神障害などの後遺症が残るといわれてい ます。日本脳炎ウイルスに効く薬はないため、予防が最も 大切な疾患です。
https://www.wakuchin.net/pdf_files/N038_B4_4C.pdf
日本脳炎ワクチンはは定期接種なので、対象年齢になれば無償で受ける事ができます。
ただ、受けられるのは3歳から!3歳未満のお子さん、まだ予防接種を済まされていないお子さんは十分に注意が必要です。
(2019年7月25日現在、熊本県で日本脳炎注意報が発令されています)
とびひ
痒いと子どもは掻いてしまいます。そこから細菌がはいりとびひになってしまいます。
子どもは親が気づく前に掻いてしまったり、ダメと言っても我慢はできません。
とびひは本人も辛いし、周りにうつす可能性もあります。学校や保育所によっては登校・登園許可を得なければならないこともあります。
小児ストロフルス
あまり聞きなれない言葉かもしれません。かゆみの強い水ぶくれのような発疹ができる病気で、免疫の未熟な乳幼児期に発症します。
この病気の嫌なところは再発を繰り返す特徴を持つことです。1ヵ月以内に治る急性痒疹と、数ヵ月以上にわたって続く慢性痒疹に分けられます。
この病気はとても痒みが強く出ます。かきむしることでどびひへになることもあります。
痒みが強く、夜間も眠れないため入院を希望するご家庭もありました。
予防が大事
見ていただいた通り、蚊によってもたらされる病気って長期戦で戦わなければならないものが多いんです。
「ただの虫刺されだったのに〜」と後々後悔しないために、まずはしっかり予防します。
虫除け用品を使う
今では虫除けスプレー、虫除けリングとたくさんの虫除け商品があります。
スプレーは最近話題になっているディートという成分が含まれており、お子さんに使うことをためらう家庭も多いし、オススメもしません。(含まれていないものはオススメです)
バックなどにはめる虫除けクリップや、帽子や服につけるシールなどもあり、直接子どもの肌に触れずに虫除けできます。肌の弱いお子さんや、虫除け成分が心配な親御さんはこちらをオススメします。
黒の服装を避ける
蚊は白黒で見えていて、黒や紺など濃い色を好みます。
なので、白やパステルカラーなどの淡い色の服を着ましょう。
長袖長ズボン
蚊に刺される肌を隠すという意味で長袖長ズボンの着用をおすすめします。
夏なのでずっと着るのは暑いかもしれませんが、公園などの蚊がいそうな場所では羽織を着たりするといいと思います。
汗をこまめにふく
蚊は汗などに反応します。特に子どもは体温も高く汗かきなのでこまめに汗を拭くことで蚊に刺されることを防ぎます。
ただの虫刺されを甘く見ないで
大人は痒みを我慢したり、薬を塗ったり自分でどうにかできます。しかし子どもの場合はそうはいきません。
大切なお子さんを病気から守るために、全国のパパさん・ママさん、共に頑張りましょう😭💪
最後まで読んでいただきありがとうございました。